「最近、家の周りを大きなハチがふらふら飛んでいる……」
「ベランダや軒下でハチを見かけることが増えたな……」
もし、あなたが戸建て住宅にお住まいで、そのような不安を感じているなら、それはアシナガバチの中でもとくに注意が必要な「セグロアシナガバチ」かもしれません。
住宅街の戸建てに住んでいて、軒下やベランダに突然「灰色や茶色のシャワーヘッドのような形の巣(巣穴が複数見える)」を見つけることがあります。
これも、アシナガバチの巣です。
アシナガバチと聞くと「スズメバチよりはおとなしい」というイメージがあるかもしれませんが、セグロアシナガバチは違います。
毒性も攻撃性も他のアシナガバチより高く、巣に気づかずに刺激してしまうと、思わぬ被害にあうことも。
ですが、ご安心ください。
この記事を読めば、セグロアシナガバチの正しい見分け方から、巣を作られやすい場所、見つけたときの安全な対処法まで、すべてが分かります。
大切なご家族とご自宅を守るため、まずは敵の正体をしっかり知ることから始めましょう。
※もしお家に巣が作られてしまった場合は、みんなのハチ駆除屋さんへご相談ください。
最短30分でお伺いし、被害が出る前に対処させていただきます!
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家の周りを飛んでいるハチが本当に危険なセグロアシナガバチなのか、まずは冷静に見極めることが大切です。
ここでは、写真と見比べながら確認できる特徴を、他の似ているハチとの違いも交えて解説します。
セグロアシナガバチには、他のハチと見分けるための3つの大きな特徴があります。
和名 | セグロアシナガバチ |
---|---|
学名 | Polistes jokahamae |
![]() |
|
大きさ | ・アシナガバチの中では最大級(21~26mm) ・アシナガバチの仲間の中では体が大きく、女王バチは500円玉くらいの存在感があります。 ・ブンブンと羽音を立てて飛んでいると、スズメバチと見間違えるほどの大きさです。 |
色と模様 | ・光沢のある黒い体に、鮮やかな黄色のシマ模様 ・名前の通り、背中(胸部)がツヤのある黒色で、2本線が入っているのが1番の特徴です。 ・腹部にははっきりとした黒色と黄色の模様があり、全体的に黒と黄色のコントラストが非常に強い見た目をしています。 ・脚の先も黄色・オレンジ色 |
飛び方 | ・足をだらりと垂らして、ふらふら飛ぶ ・これはアシナガバチ全般に共通する特徴ですが、後ろ足を長く垂らし、まるでぶら下がっているかのように「ふら〜、ふら〜」とゆっくり飛びます。 ・直線的に素早く飛ぶスズメバチとは明らかに違うので、良い判断材料になります。 |
セグロアシナガバチとキアシナガバチは、都市部でよく見られる大型のアシナガバチです。
どちらも背中に黄色い2本線が入るため、見間違えやすいものの、次の違いがあります。
セグロアシナガバチ | キアシナガバチ | |
---|---|---|
見た目 | ![]() |
![]() |
見分け方 | ・胸部背面のくびれ側が黒色 ・腹部背面のくびれ側が黒色 ・腹部の模様に丸みがある |
・胸部の腰の近くに黄色の2本線がある ・腹部上部の黄色部分に細い「W」のような黒色のラインが入る |
巣 | 下向きのお椀型 | 平べったく広がる |
体長 | 2cmから2.6cm | 2cmから2.6cm |
畑やガーデニングをしている方は、「温厚で身近なハチ」と認識している方も多いでしょう。
しかし、他の種類のアシナガバチと比べて攻撃性・毒性ともに高く、夏にかけて巣のサイズも大きくなるため、次のような状況の方は駆除しましょう。
▶セグロアシナガバチと他の種類のアシナガバチを写真で見分けたい方はこちら
そのほか、アシナガバチと危険度がまったく異なるスズメバチとは、必ず見分けられるようになりましょう。
セグロアシナガバチがスマートな体型で足を垂らして飛ぶのに対し、スズメバチはずんぐりとした体型で、戦闘機のように直線的に素早く飛びます。
ハチの見た目と、巣の形、両方を確認すると判別しやすいです。
▶蜂の種類をまとめた記事はこちら
▶「蜂の巣」の種類をまとめた記事はこちら
セグロアシナガバチの毒は、刺されたときの痛みだけならスズメバチにも匹敵すると言われるほど強力です。
毒の量自体はスズメバチより少ないですが、刺されると激しい痛みと共に患部が大きく腫れ上がります。
とくに注意が必要なのが、命に関わることもある「アナフィラキシーショック」です。
一度ハチに刺された経験がある人は、次に刺された際にアレルギー反応が強く出て、血圧低下や呼吸困難などを引き起こす可能性があります。
少しでも体調に異変を感じたら、ためらわずに救急車を呼び、医療機関を受診してください。
何もしなければ襲ってこないアシナガバチですが、セグロアシナガバチは巣を守る本能が強く、8月から9月のピーク時には巣に近づくものに対してとくに攻撃的になります。
巣から1メートル以内に近づいたり、巣があることを知らずに近くの窓を開け閉めしたり、庭木の手入れで枝を揺らしたり、洗濯物を取り込むといった些細な刺激でも、危険を察知して集団で襲ってくることがあります。
活動が最も活発になる7月〜9月は、働きバチの数も増え、とくに攻撃性が高まるため最大限の注意が必要です。
セグロアシナガバチは、私たちの生活空間に巧みに巣を作ります。
みんなのハチ駆除屋さんでは、「1cmから10cmほどの巣が作られている」という状態でお電話をいただくことが多いです。
どこに巣が作られやすいかを知っておくことが、早期発見と被害の予防につながります。
ほかにも、ご自宅敷地内の給湯器や、ベランダのエアコンのファンなども巣が作られやすいです。 高さは、家の1階や2階(軒下まで)となります。
巣が大きくなる前の4月〜5月頃であれば、比較的安全に駆除できます。
この時期の巣は、女王バチが1匹で子育てをしており、お椀を逆さにしたような形で、育房(幼虫の部屋)の穴が数個見えるのが特徴です。
この段階で発見・対処することが非常に重要です。
もしセグロアシナガバチの巣を見つけてしまったら、パニックにならず、大声を出したり、急に走って逃げたりせず、静かにその場を離れましょう。
ハチを刺激しないよう、姿勢を低くしてゆっくりと後ずさりするのがポイントです。
最低でも2メートルから3メートルは安全な距離を確保してください。
一方で、決してやってはいけないNG行動は次の4つです。
もし刺されてしまった場合は、以下の手順で速やかに応急処置を行ってください。
処置後、めまい、吐き気、息苦しさなどの症状が出た場合は、アナフィラキシーショックのおそれがあります。 迷わず救急車を呼び、すぐに医療機関を受診してください。
セグロアシナガバチの巣を見つけてしまったら、駆除を検討する必要があります。
しかし、その危険性から「自分で駆除できるのか、プロに頼むべきか」は慎重に判断しなければなりません。
ここでは、その判断基準と具体的な方法を解説します。
以下の条件をすべて満たす場合に限り、ご自身での駆除も可能です。
ひとつでも当てはまらない、または少しでも不安を感じる場合は、無理をせず専門業者に依頼しましょう。
ご自身で駆除を行う際は、必ず以下の手順を守り、安全を最優先してください。
駆除に最適な時間帯は夜間、「日没後2〜3時間」となります。
夜間はハチが巣に戻り、活動が鈍くなるためもっとも安全な時間帯です。
日中の駆除はハチが興奮しており非常に危険なため、絶対に避けてください。
以下のようなケースでは、自力での駆除は非常に危険です。
すぐに私たちのような専門業者にご相談ください。
ここでは、みんなのハチ駆除屋さんのセグロアシナガバチの巣駆除の事例を紹介します。
11月、寒い時期の駆除事例です。
お客さまによると、「1か月前から自宅にハチが出て、200から300匹は殺しているが、家の中に出てくる」「縁の下にあるかもしれないが、(巣の場所が)よくわからない」とのことでした。
夜寝ているときに1匹から2匹飛んでいて、あまり攻撃的ではないものの、こちらが気付かないうちに刺されて、もう3回ぐらい刺されている。
早めに駆除してほしいとのことでした。
室内に10匹から20匹ほど死骸がある状態でした。
1時間ほど巣の捜索をしたが見つからず、お客さまが「1番被害が多い」とおっしゃった部屋の天井を破壊して見てみたが見つからず。
1階屋根裏に駆除スプレーを噴射して対応いたしました。
セグロアシナガバチに刺されると、赤く腫れてとても痛いです。
アシナガバチの毒針は、ミツバチのように「1度刺したら終わり」ではなく何度も刺すことが可能です。
とくに夏から秋にかけては巣の規模も大きくなっているため、働きバチが複数で襲いかかってくることもあります。
セグロアシナガバチの存在に気付いたら、刺される前に駆除を検討しましょう。
日本全国(北海道を除く)でごく普通に見られるセグロアシナガバチ。
実は今、このハチが海外で「侵略的外来種」として生態系に影響を与えていることをご存知でしょうか。
ここでは、グローバルな視点から見たセグロアシナガバチの最新情報をお届けします。
セグロアシナガバチは、もともと日本、朝鮮半島、台湾、中国といった東アジアを中心とした温帯から亜熱帯地域に生息する在来種でした。
日本では古くから人家の周りで見られ、良くも悪くも私たちの生活に馴染み深い存在です。
しかし近年、国際的な貿易が活発になるにつれて、貨物コンテナなどに紛れ込んだセグロアシナガバチが世界各地へ運ばれ、定着する事例が報告されています。
とくに侵入が問題視されているのがニュージーランドやヨーロッパの一部地域です。
これらの地域には、もともとセグロアシナガバチのような大型で攻撃的なアシナガバチが存在しなかったため、在来の生態系に大きな影響を与え始めています。
現地では、「アジアアシナガバチ(Asian paper wasps)」と呼ばれ、北米大陸でも侵入が警戒されています。
外来生物として危険視されているのは主にスズメバチではあるものの、中には、侵入スズメバチとして一括りになっているところもあるようです(2025年10月時点)。
参照:ニュージーランドにおける侵入スズメバチ問題の規模が明らかに(翻訳)|THE PRESS
さらにくわしく知りたい方は、検索エンジンで "New Zealand Herald paper wasp impact" と検索すると関連ニュースが多数見つかります。
外来種として定着したセグロアシナガバチは、主に2つの問題を引き起こしています。
こうした事態を受け、各国ではセグロアシナガバチの分布状況を調査するモニタリングや、駆除プログラムの検討、補助金を使っての駆除などが進められています。
一方で、セグロアシナガバチが、畑などの駆除の難しい虫を食べることから、保護しようという動きも広がっています。
私たちが普段何気なく目にしているセグロアシナガバチが、海を越えた先で全く違う文脈で注目されているという事実は、生物多様性や外来種問題を考える上で非常に興味深い事例と言えるでしょう。
今回は、危険なセグロアシナガバチについて、その見分け方から安全な対処法までをくわしく解説しました。
セグロアシナガバチは、正しい知識を持って対処すれば、過度に恐れる必要はありません。
実際に、「毎年巣を作られて、もう日常茶飯事」という人もいるでしょう。
ただし、ご家族がアレルギーをお持ちの方や、お子さん、ペットと暮らしている方、ご近所への被害拡大が心配な方は、刺されてひどく腫れる・命に関わる心配があるため、早めに駆除しましょう。
もし、ご自宅のハチがセグロアシナガバチかもしれない、巣を駆除したいけれど自分では難しいと感じたら、どのような些細なことでも構いません。
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