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危ないので2m以上近づかず刺激しないで、すぐお電話ください。

蜂の巣駆除の手引き|危険な巣、スプレーの選び方、手順をプロが解説

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2023.07.21更新
ハチ退治の専門家が丁寧に教えます!

蜂の巣の駆除

蜂の巣の駆除は危険な作業です。
専門の業者に依頼すれば確実ではありますが、自分での駆除を検討される方もいらっしゃることと思います。ここでは、ハチ駆除業者のスタッフが蜂の巣の駆除方法を解説していきます。
まずは自分でも安全に駆除できるかどうかを確認し、難しい場合はすみやかに行政もしくは駆除業者に相談しましょう。

安全に駆除できる蜂の巣 / 駆除が危険な蜂の巣をチェック

蜂の巣を駆除するにあたって、まずは自分でも安全に駆除できる巣なのかをチェックしましょう。安全に駆除できるかどうかは、以下の3つのポイントで見極めます。

  • 蜂の巣の場所
  • 蜂の巣の大きさ
  • 蜂の巣の種類

とくに蜂の種類によっては危険度が段違いに変わるので、本当に自分で駆除して大丈夫か不安が残る方はよく確認してみてください。

蜂は益虫でもあります!

「毒をもっていて危険」というイメージのある蜂ですが、実は私たち人間に利益をもたらす益虫(えきちゅう)の側面もあります。
果実の受粉を行ったり、農作物を荒らす害虫を食べてくれたりなど、人間の生活を支えているという事実があるんです。

そのため、すべての巣をむやみに駆除することは推奨できません。生態系に影響を及ぼす可能性もあります。

ご自宅に巣を作られてしまった場合など、自分自身やご家族、ペット、近所の方などに少しでも被害が及ぶ可能性が考えられるなら駆除を選びましょう。
公共の場所で見かけた場合は、まずその場所の管理者(行政など)に連絡を入れて判断を仰いでください。

蜂の巣の場所

土の中のハチの巣

蜂の巣が以下の場所にある場合、ご自身での駆除作業にはかなり危険が伴います。行政や駆除業者に相談しましょう。

  • 殺虫スプレーの届かない高い場所
  • 屋根裏や床下など狭い場所
  • 土の中

巣の高さが2〜3mほどの場所で十分にスプレーが届く距離、また軒下や庭木など開放的な場所にある場合は、ご自身でも作業が可能です。

蜂の巣の大きさ

家の外壁の天井についた蜂の巣

蜂の巣が直径15cmを超える場合は、ご自身で作業せず行政や駆除業者に相談することをおすすめします。
蜂の巣の大きさが小さいうちであれば、ご自身でも比較的安全に作業可能です。
(15cm以下であっても危険を感じるようであれば無理せずご相談ください。)

蜂の巣は大きさに比例して働き蜂の数も多くなり、さらに危険性が増していきます。

エサ探しや巣の材料探しのために出入りする蜂も多く、日中は常に蜂が出入りしているような状態です。とくに巣に張り付いている「見張り蜂」はかなり警戒心が強く、大規模な巣でよく見られます。

巣が小さく危険性も低いうちに駆除を進めましょう。

蜂の巣の種類

蜂の巣を安全に駆除できるかどうかは、蜂の巣の種類によっても左右されます。

基本的に、蜂の巣がスズメバチの巣だった場合はご自身での駆除は避けましょう。
行政ではスズメバチのみ駆除対応を行っているところも多いです。

まずは何蜂の巣なのかをあらためて確認してください。
アシナガバチ・ミツバチであればご自身での駆除も可能です。

アシナガバチの特徴・見分け方
アシナガバチ
アシナガバチ 見た目の特徴
・胴体が黒く、鮮やかな黄色の縞模様の種が多い
・胴体にくびれがあり、ほっそりしている
・脚が長く、フラフラと飛ぶ
アシナガバチのシャワーヘッド型の巣 巣の特徴
・巣は傘を開いたときのような形
・巣穴がむき出しになっている
・巣の色は灰色〜灰褐色

アシナガバチはその他の通り、長い足をもつ蜂です。
おとなしいイメージがあるものの、その毒性は強く、刺激すると働き蜂が一斉に攻撃してきます。

アシナガバチの巣は最大でも15cm程度。そのためしっかりと準備さえすればご自身での駆除もギリギリ可能な範囲です。
ただ6月以降は働き蜂が増え、攻撃性も増していくため十分にご注意ください。

※アシナガバチについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
【関連】アシナガバチの特徴と危険性、駆除方法

スズメバチの特徴・見分け方
スズメバチ
スズメバチ 見た目の特徴
・胴体がオレンジ系の色をした種が多い
・胴体がアシナガバチに比べて太い
・素早く、まっすぐ飛ぶ
スズメバチの巣 巣の特徴
・球体
・巣への入り口はひとつだけ
・色は茶色や薄茶色のマーブル模様

スズメバチは攻撃性も毒性も強く、大変危険な蜂として知られています。
厚生労働省の統計調査によれば、毎年数十名の方がスズメバチに刺され命を落としているとのこと。

スズメバチの巣は最大で直径80cmにもなるケースがあり、直径15cm程度の大きさでも働きバチはかなり多いです。
大きくなるスピードも早く、気づいた時にはバスケットボールほどの大きさになっていることもあります。

危険度が高いため、基本的にご自分での駆除は推奨できません。
駆除はお住まいの地域の役所に相談するか、駆除業者を探して依頼しましょう。

※スズメバチについてもっと詳しく知りたい方はこちらもご参考ください。
【関連】スズメバチの危険性、駆除方法

ミツバチの特徴・見分け方
ミツバチ
ミツバチ 見た目の特徴
・胴体は全体的に丸みを帯びている
・フワフワした毛が生えているものも多い
ミツバチの巣 巣の特徴
・巣は平べったい板状
・何枚も並べて巣を作ることがある
・巣の色は作り始めは白色で、段々と蜜色になる

ミツバチは、アシナガバチやスズメバチに比べると攻撃性も毒性も低いです。
巣の大きさは1m以上になることもありますが、まだ小さいうちであれば自分でも対処できます。

ただし巣にいる働き蜂の数がかなり多く、さらにベトベトした蜜の処理も困難なため、駆除を請け負う業者に依頼してしまった方がラクです。

ミツバチは益虫でもあるため、行政で対応していないケースもあります。
養蜂家さんの中には無償で巣を回収してくださるところもあるようですので、近くに養蜂場がある方は連絡してみるのも一つの手段です。

ミツバチについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
【関連】ミツバチの特徴、駆除方法

自分で蜂の巣を駆除するための準備物

蜂の巣駆除の準備物

ご自身で蜂の巣を駆除する際は、身を守るための服蜂を駆除するためのアイテムが必要です。
蜂の巣駆除は命に関わる作業ですので、とくに身を守るためのアイテムは抜け漏れのないよう準備しましょう。

蜂の巣駆除をおこなう際の服装

蜂の巣駆除の際は、蜂から身を守るために防護服の着用が必要です。
ネット通販等で購入することも可能ですがかなり高額なため、自治体の無料貸し出し制度を利用しましょう。

川越市では、下のとおり蜂の駆除用防護服の貸出しを無料で行なっていおります。

1.貸出物品と貸出数
こちらでお貸しする物品は以下の1式です。貸出数は、申請者1人に対して1式となります。
ヘルメット、頭部プロテクター、上衣、ズボン、防護手袋の計5点(※殺虫剤はご自身でご用意ください。)

引用:蜂の駆除用防護服の貸出しについて(川越市)

ただ、現在は感染症対策の影響で貸し出しをストップしている自治体も多いです。
お住まいの自治体で防護服の貸し出しを行っていなかった場合は、以下のアイテムで代用してください。

  • 長袖・長ズボン
  • フード付きの雨合羽
  • 軍手(2枚重ね)
  • タオル
  • 厚手の帽子
  • マスク
  • 長靴

着用のポイントは隙間を作らないことです。

防護服代わりのアイテムを使用するポイント

蜂の巣駆除に必要なグッズ一覧

身を守るための道具に加えて、駆除のために必要なグッズも揃えておきましょう。

エアゾール型の殺虫剤 噴射距離の長い殺虫剤を選んでください。2本以上あると安心です。
剪定バサミ
(もしくは長い棒)
蜂の巣を落とすのに使用します。ノコギリ等でも問題ありません。
懐中電灯
(赤いセロハンを被せる)
手元を照らすために使用します。赤いセロハンを被せて光を和らげるか、赤色光の懐中電灯を用意してください。
ゴミ袋 巣と蜂の死骸を入れて処分するために使用します。
ホウキとちりとり 巣の残骸や蜂の死骸を集めるために使用します。

※殺虫スプレーは蜂専用ではなくても問題ありません(アースジェット・キンチョールなどでOK)。蜂の巣に近づかなくても済むよう、噴射距離が長いもの・噴射威力が強力なものを選んでください。

※蜂は光に向かって飛んでくる習性があります。懐中電灯の光を使用すると危険なので、赤いセロハンで光を和らげるようにしてください。

蜂の巣駆除の注意点

蜂の巣駆除の注意点

蜂の巣駆除を行う前に、いくつか確認していただきたいポイントがあります。

時間帯:駆除は日没後におこなう

ご自分で蜂の巣を駆除する際は、夕方〜夜間におこないましょう。
具体的には、日没から2時間後を目安に開始するのをおすすめします。

なぜなら夜の時間帯に駆除することで、巣で休憩している蜂を一気に駆除できるためです。

  • 昼間は餌を求めて出かけているが、夕方になると巣に戻って休憩する
  • 日没後は周囲が見えにくく、動きが鈍くなる

ただし暗い中での作業になるため、明るいうちに巣の位置をしっかり確認しておきましょう。

刺激:香水など強い匂いに要注意

蜂は巣の近くで動くものや刺激を与える相手に攻撃を与えるものです。
一旦人を刺すと興奮物質が撒き散らされて、周りの蜂も刺激し集中攻撃を食らう可能性もあります。

実際に作業をおこなう際は、香水や整髪剤など強い匂いのするものを身に付けないようにしてください。
香水や整髪剤の匂いは刺激する材料になってしまうので、巣が家の周りにある時、また駆除を行うときは使用を控えましょう。

また巣に近づきすぎるのも危険です。
最低でも2m以上は巣から離れて作業を進めてください。

蜂の巣を駆除する方法4ステップ

自力で蜂の巣を駆除する4ステップ

蜂の巣駆除は、大きく次の4ステップで進めます。

  1. 蜂の巣に向かって殺虫剤を噴射する
  2. 蜂の巣を除去する
  3. 蜂の巣があった場所にスプレーをかける
  4. 蜂の巣をゴミ袋に入れて処分する

途中で怖くなってやめてしまうケースも多いのですが、中途半端に刺激すると逆に蜂を威嚇させてしまう恐れがあります。最後まで安全に対処できるよう、よく確認していきましょう。

1.蜂の巣に向かって殺虫剤を噴射する

巣から2mほど離れて2、30秒殺虫剤を噴射

懐中電灯で足元を照らしつつ、風上から静かに2mほど巣へ近寄ります。
巣に近づいたら懐中電灯を消して、まずは巣の表面に向けてスプレーを噴射してください。

殺虫剤がかかった蜂は大きな羽音を立てて一斉に巣から飛び立ちますが、威嚇しているわけではありません。
殺虫成分に反応しているだけなので、ここでやめずに噴射し続けましょう。
蜂は数秒でも殺虫剤成分が体に付着すると、攻撃性がなくなって死亡します。

巣の表面の蜂にスプレーをかけたら、さらに巣穴に向かってスプレーを噴射してください。
巣穴から働き蜂が次々に飛び立とうとしますが、殺虫成分によって弱って落ちていくため、怯まずに噴射を続けましょう。

※もしスプレーが切れたらすぐに2本目のスプレーを噴射してください。

すべての蜂が動かなくなったら完了です。

2.蜂の巣を除去する

巣を除去する。死んだ蜂には触らない

蜂が巣から落ちていなくなったら、剪定バサミで蜂の巣を根本から切り落とします。
剪定バサミが無い場合は突っ張り棒などでつついて落としても構いません。

蜂の巣を落とす際、下にゴミ袋を敷いておくとそのままカンタンに処分できます。

また、巣から落ちて死んだ蜂には絶対に触れないでください。
反射でお腹が動き、毒針が刺さる可能性があります。

3.蜂の巣があった場所にスプレーをかける

戻りバチ対策として10秒間スプレーを噴射する

蜂の巣を落としたら、巣があった場所に10秒ほどスプレーを散布しておきましょう。

6〜9月頃の駆除は、巣にいなかった蜂が戻ってくる可能性があります。
このような蜂は「戻り蜂」と呼ばれ、巣がないことで凶暴化するケースも多いです。

だからこそ巣を駆除したあとはしっかりとスプレーをして、蜂を寄せ付けないようにしてください。

4.蜂の巣をゴミ袋に入れて処分する

もえるゴミへ

落とした蜂の巣は燃えるゴミとして処分してください。

このとき、退治したハチも一緒に袋にまとめてしまいましょう。決して素手では触らずホウキとちりとりを使ってください。
「ゴミの日までの間、虫が寄ってきそう…」と不安な方は、袋を2重にしておくのをおすすめします。

これで蜂の巣の駆除は完了です。

蜂の巣を作らせないための予防対策

蜂の巣の駆除が完了したら、二度と巣を作らせないために以下の方法で対策しておきましょう。

  • 巣があった場所・作られそうな場所に殺虫剤を吹きかけておく
  • 防虫ネットを設置して物理的にブロックする

基本的に、夏の時期以降は新しい巣が作られることはありません。
ただし、稀に巣の引っ越しをするハチが再び巣を作ることがあるため、上記のような方法で巣作りをブロックすることをおすすめします。

冬になれば蜂は冬眠するので対策は不要です。
3月下旬〜4月頃には冬眠から目覚めるため、再び対策しておきましょう。

春先の対策としてはスズメバチトラップが適しています。こちらの記事で作り方を解説しているので気になる方はご参考ください。
【関連】スズメバチトラップの正しい作り方を教えてください。

蜂の巣駆除業者の探し方・費用相場

ご自身での駆除が難しい場合は、行政か駆除業者に依頼しましょう。

とくにお子さんのいるご家庭や妊娠されている方の場合、ご自身での駆除作業はリスクが大きいです。早めに連絡を入れて駆除してもらってください。

まずは行政に問い合わせを

まずはじめに、お住まいの地域の行政で蜂の巣駆除の対応をしているか確認してみましょう。

市役所や保健所などが対処してくれるかどうかは地域によってさまざまです。
「◯◯市役所 蜂駆除」などで検索し、ホームページを確認してみてください。

多くの場合は、環境課、生活衛生課といった部署が窓口になっていますので、そちらに電話で問い合わせてみるのもいいでしょう。

もし行政で対応していなかった場合は、ご自身で蜂の巣の駆除業者を探して依頼するようになります。

信頼できる駆除業者のポイント

蜂の巣の駆除業者を選ぶ際は、何社かに電話して比較し、作業内容や料金をよく確認した上で依頼されるのがおすすめです。
以下のポイントをクリアしている業者であればなお良いでしょう。

  • 現地調査・見積もり無料
  • 料金・作業内容の説明あり
  • 見積もり確定後の追加料金なし

最近ですと、作業内容や料金の説明なしに作業を開始し、完了後に高額な料金を提示するといった業者もいるようです。
見積もり内容をしっかり説明し、了承を得た上で作業してくれる業者を選びましょう。

駆除業者に依頼した時の費用相場

駆除業者に依頼するとなると、気になってくるのは駆除にかかる料金です。不当に高い金額を請求されないかといった心配もあります。

蜂の巣駆除を業者に頼む場合にかかる料金相場は、おおよそ以下の通りです。

アシナガバチ 約10,000〜30,000円
スズメバチ 約10,000〜50,000円
ミツバチ 約10,000〜30,000円

※あくまで参考価格のため、巣の大きさや蜂の数、状況によっては上下する可能性があります。

このほか、高所作業となる場合は足場を組む料金、また駆除にあたって工事が必要になる場合(屋根裏など)はそちらの料金が上乗せされるケースが多いです。
作業開始前に料金についてすり合わせを行い、納得いく状態で駆除をしてもらいましょう。

まとめ

何度もお伝えしている通り、蜂の巣駆除は危険な作業です。
ご自身で対処する場合は安全面に細心の注意を払い、あなた自身の安全を第一に進めてください。

もしご自身での対処が危険な状態であれば、お住まいの地域の自治体に相談するか、駆除業者を探して駆除を依頼しましょう。
みんなのハチ駆除屋さんでは、迅速・安全なハチの巣駆除を承っております。
基本料金・到着時間こちらのページにくわしく記載しております。

ハチ駆除相談窓口:0120-610-457
7:00〜22:00受付

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この記事を監修したハチ退治の専門家

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日向 準(ひむかい じゅん)

蜂の巣は、作りはじめの小さい巣なら殺虫剤で駆除できます。巣が大きくなって働き蜂が何匹も飛ぶようになると、刺されるリスクが格段にアップ。少しでも危険を感じるようであれば、行政か駆除業者に相談しましょう。

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