大量の毒と、長い針。大人の親指ほどの大きさで、ミツバチの巣を襲って丸ごと1つ食べ尽くす。巣に近づくものは即攻撃。
これは、昆虫界で最強、ハチのなかで最大ともいわれるオオスズメバチのこと。
大アゴをカチカチ鳴らしながら強く噛みつき、7ミリメートルほどの毒針を何度も突き刺します。
刺された皮膚が死んで、腫れが収まった後も5ミリほど陥没してしまったお客様にお会いしたことがあります…。
刺された痛みが強く、命に危険がおよぶため、何としても避けなければなりません。
オオスズメバチの活動時期は4月〜11月。
活動時期が長い上、スズメバチの中で最も凶暴で毒性の強いハチです。
土の中に巣を作るため、気づかずに近づいて刺される被害が数多く出ています。
もしも巣を見つけたら絶対に近づかず、駆除業者に連絡して駆除してもらいましょう。
この記事では、みんなのハチ駆除屋さんの日向が、オオスズメバチの駆除方法から対策方法、生態まで詳しく解説いたします。
「土の中から出入りしているハチを見かけた」
「やたら大きいハチがウロウロしている」
このような場合は、すぐにみんなのハチ駆除屋さんにご連絡ください。
被害が出る前に、すみやかに安全に駆除いたします。
まずはオオスズメバチの生態・危険性から解説します。
体長 | 女王蜂:4〜4.5cm |
---|---|
働きバチ:2.7〜3.8cm | |
見た目 | 頭はオレンジ色で、胸部が黒い |
模様 | 薄いオレンジ色の腹部に黒い縞模様が入っている |
オオスズメバチは、スズメバチの中で最大の蜂。
なかには体長5cmを超える女王蜂も確認されているようです。(参考:島根県:女王中の女王(オオスズメバチ))
4〜5月 | 巣作りを開始 |
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6〜8月 | 働き蜂が羽化し、巣が大きくなる |
9〜10月 | 巣の規模が最大になり、危険性・蜂の数共にピークを迎える |
11月 | 新しい女王蜂・雄蜂が羽化 |
12月〜3月 | 活動を終え、冬眠する |
オオスズメバチの活動時期は、およそ4〜11月まで。
刺される被害は7〜11月に発生しており、夏から秋にかけてはとくに注意が必要です。
スズメバチの中でももっとも危険性が高いため、近づかないこと・刺激しないことを徹底しましょう。
また、オオスズメバチは女王蜂だけが冬を越し、他の働き蜂は冬になると死んでしまいます。
枯れ木の中などに潜り込んで越冬した女王蜂は、春になると巣作りをはじめます。
ひとつの巣の働きバチの数は、7〜8月に200〜300匹、ピークの9〜10月は500〜800匹になることも。女王蜂とオス蜂の数を合わせると1,000匹を超えることがあります。
オオスズメバチ | |
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学名 | Vespa mandarinia(原名亜種) Vespa mandarinia japonica (日本亜種) |
分布 | 北海道・本州・四国・九州 北海道や東北は少ない |
参考:森林生物データベース 00025 オオスズメバチ
オオスズメバチは1日に50キロ以上飛ぶとも言われます。
スズメバチの毒は強いですが、オオスズメバチはその中でも最大です。
毒の量を比較してみました。
オオスズメバチ | 1.1ミリグラム |
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キイロスズメバチ | 0.4ミリグラム |
他のスズメバチの倍以上の毒を持っています!
捕食者:クマ、ハチクマ、ムシヒキアブ、ヒトなど
寄生者:菌類、線虫など
鷹の一種であるハチクマはスズメバチの巣を攻撃し、さなぎや幼虫をヒナのエサにします。
「最強」と言われるオオスズメバチにも、実は天敵がいるんですね。
また、オオスズメバチは秋頃にミツバチの巣を襲うことがあります。
その際、ミツバチは反撃としてオオスズメバチを大勢で囲み、高温にして蒸し殺すことも…。
これは熱殺蜂球(ねっとうほうきゅう)と呼ばれるもので、オオスズメバチにとっては脅威になるんです。
このあとはオオスズメバチの巣や駆除方法を紹介します。
とても危険なため、近くに巣がありそうな場合は決して近づかないようにしてくださいね。
オオスズメバチの巣の場所や駆除方法について解説します。
オオスズメバチは、土の中に巣を作ることが多いです。
地面近くでハチが多く出入りしている箇所があれば、そこが巣穴の入り口かもしれません。
また、ネズミやヘビなどの(使わなくなった)巣穴・廃坑を利用することもあります。
↓こちらは、実際にオオスズメバチの駆除に伺った際の巣の写真です。
オオスズメバチの巣は土の中で吊鐘状に作られ、底が抜けた形をしています。
巣の外側(外皮)はもろく、崩れやすい状態です。
このような土の中や廃坑のほかにも、木の根っこや木の穴、屋根裏、壁の隙間などの閉鎖的な空間に巣を作ります。
巣を作るために、土砂をアゴで削り取って運び出すことも…!
オオスズメバチは、巣の近くに気配を感じたり、振動を感じたりするとすぐに巣から飛び出して攻撃します。
気づかずに踏み倒して刺されるといった被害が多いため十分に注意してください。
ここからは、土の中のオオスズメバチの駆除方法を解説していきます。
ただしご自分での駆除は、次の最低条件を満たしている場合のみにしてください。
…なかなか満たしているケースは無いのでは無いでしょうか。
もしこの条件を満たしていたとしても、相手は攻撃力が非常に高く、世界最強のハチともされるオオスズメバチ。
ハチ駆除のプロでも命がけの作業ですので、ご自分での駆除は避けましょう。危険すぎます。
オオスズメバチかどうかわからない場合でも、万が一のことがあったら取り返しがつきません。
「実績のある業者に安全に駆除してもらいたい」という場合は、みんなのハチ駆除屋さんへご相談くださいね。
このあと駆除方法を紹介しますが、大変危険な作業であることを覚えておいてください…!
燻煙式殺虫剤 | 60~120グラム缶2個 |
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3メートル前後の棒 | 燻煙剤の缶を先っぽに取り付ける |
針金 | 燻煙剤と棒を結びつける |
スプレー式殺虫剤 | 600ミリリットル缶2本 |
スコップ | 穴を埋める |
防護服 | 刺されない、なるべく厚手のもの |
厚手の手袋 | 刺されない、なるべく厚手のもの |
オオスズメバチの毒針は長いと7ミリも。刺されて貫通しないように、厚手の手袋でしっかりガードしましょう。
↓ハチ駆除用の道具をご紹介します↓
オオスズメバチの場合、防護服の下にウィンドブレーカーや雨合羽を着るなど二重の防御をおすすめします。
①巣穴の確認
日没後、巣に2〜3メートルまで近づき、巣の場所を再確認する。
夜はハチが神経質になり、少しの振動で巣の外にハチが出てくる。
攻撃性に高いオオスズメバチは十分注意して、静まるのを待つ。
②燻煙剤を使う
棒の先に、針金で燻煙剤をくくりつける。燻煙剤に点火する。巣の出入り口に、何匹か見張り役のハチがいることが多いが、ためらわずに燻煙剤の缶をつっこむ。
入り口付近で10~20秒ほど燻煙した後、さらに奥に差し込む。
巣の付近で動いたり飛び回るハチには、スプレー式の殺虫剤を吹きかける。
③巣穴の閉鎖
巣穴をすぐに取り去る必要がなければ、そのままにしておく。そうすれば翌日、外で過ごしていたハチが戻ってきた時、巣に付いた駆除剤に触れて死ぬ。
念のために翌日も燻煙剤を処理しておくと、もどってきたハチ・残ったハチも完全に死ぬ。
その後、巣の入り口を砂や土で塞げば、ふたたび活動する恐れはなくなる。
※普通、巣は地表から30センチほどの深さまでありますが、時には1メートルを超す巣もあります。
オオスズメバチの駆除はプロにとっても危険な作業です…。
「自分ではムリそうだ」と感じた方は、お気軽に私たちへご相談ください。
最後に、オオスズメバチの攻撃について解説します。
どんな時に刺されるのか?なども紹介するので、不安な方はぜひ最後までご覧くださいね。
オオスズメバチの被害は、7〜11月に発生します。とくに、ハチの数が増える9〜10月が最多。
巣に近づくと、相手を30メートルまで追いかけて刺します。刺す時は大きなアゴで噛みついたり、毒針を何度もつき刺すのでホントに恐ろしいです…。
アゴは昆虫を食いちぎる時に使いますが、人も噛まれると痛いです。
しかも、オオスズメバチだけは、巣を離れたエサ狩場などでも人を襲います。この後、その危険性を説明します。
8月〜11月にはオオスズメバチの攻撃性が牙をむきます。キイロスズメバチなど他のスズメバチやミツバチの巣を襲って全滅させ、巣の中の幼虫をエサとして自分の巣に持っていくのです。
襲撃の前に、オオスズメバチは偵察のために他の蜂の巣に何度かやってきます。偵察役のハチは、ターゲットの巣にフェロモンで印をつけます。そして仲間を呼び、集団で襲って破壊するのです。
オオスズメバチに狙われた巣は緊張が高まり、神経質になり、人や犬などが近づいても敏感に反応します。警戒したハチが巣の周囲2〜3メートルほどを飛び回り、体を激しく震わせて興奮状態に。そんな時に、巣から10メートル以内に近寄ると攻撃を受ける可能性が高いので要注意です。
カマキリ、クモ、蛾などの虫を食べる。クヌギやコナラなどの樹液、ぶどう・柿・イチジクなどの熟した果物、シラタマタケの胞子液などを集める。
餌場の確保をめぐって他のハチと激しい戦いをくりひろげるので、柿などの果物の樹がある場合は要注意。
オオスズメバチに刺される時は、気づかないうちに刺激して刺されてしまう例が多いです。
土の中や壁の隙間など人目につかない場所に巣を作るため、うっかり近づいてしまうんですね。
具体的には、次のような場面で刺される被害が報告されています。
遠足中の子どもが刺されるケースもあるため、十分に注意が必要です。
オオスズメバチは一度刺激されると、その後数週間ほど警戒心が強くなり、人や通行人を遅いやすくなります。
外国の事例ではありますが、6歳の女の子が気づかずに巣に近づき、刺されて命を落としてしまった例がありました。
さらにアメリカでは、州レベルで警戒を強めているといったニュースも報告されています。
世界規模でオオスズメバチは大変危険とされていますが、もちろん日本であってもその危険性には十分注意が必要です。
ご自宅近くなどで見つけた際は絶対に近づかず、ハチ駆除の専門業者へご相談くださいね。
オオスズメバチは、昆虫界で最強とも言われるほど攻撃性が高い蜂です。
刺されると、激しい痛みに襲われます。アレルギー症状のアナフィラキシーショックでなくても、毒の強さで重症になることも。
正直、私も駆除するのがいちばん怖いのがオオスズメバチです。素人の方は絶対に自分で駆除しようとせず、プロに依頼してください。
▶オオスズメバチの駆除をみんなのハチ駆除屋さんに相談する
この記事を監修したハチ退治の専門家
日向 準(ひむかい じゅん)
オオスズメバチは攻撃性が高く、噛みつきや毒針などで重症化することも十分にありえますので、駆除はプロの業者に依頼することをおすすめします。
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