「ミツバチってどんな生態なんだろう」
「1回針を刺したらミツバチは死ぬ…って本当?」
ミツバチの生態について疑問をお持ちのみなさん、こんにちは!
みんなのハチ駆除屋さんのスタッフ、日向と申します。
謎の多いミツバチの生態。
童謡にも登場し、丸っこい見た目から可愛らしいイメージを持たれますが、実際は組織の中で役割をまっとうして働く社会的なハチです。
またその賢さも特徴的ですよ。
規則正しく巣を作ったり、仲間にエサの場所を教えたりなど、能力の高さも注目すべきポイントなんです。
この記事では、そんな不思議なミツバチの生態や習性、巣作りについて詳しくお伝えします。
被害についても解説しているので、ぜひ最後までご覧くださいね。
その生態は知れば知るほど奥が深く、私たち人間に似ている面も見えてきますよ…!
この記事で、ミツバチの生態に関する疑問を解決できれば幸いです。
ではまいりましょう!
※もしお家に巣が作られてしまった場合は、みんなのハチ駆除屋さんへご相談ください。
最短30分でお伺いし、被害が出る前に対処させていただきます!
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ミツバチは群れで生息し、ひとつの巣を存続させるためにハッキリとした役割分担で組織化される社会的なハチです。
1年の活動は季節の影響を大きく受けるため、群れ全体で協力し繁殖や育児、巣作りを行います。
ミツバチの群れは、1匹の女王蜂と多数の働き蜂、繁殖期には全体の1割ほどの雄蜂で構成されます。
女王蜂 (巣に1匹) |
働き蜂 (約5万匹) |
雄蜂 (巣の1割) |
|
---|---|---|---|
性別 | メス | メス | オス |
役割 | 産卵 | 労働 | 交尾 |
寿命 | 約1年〜8年 | 約1ヶ月 (越冬期は半年) |
約1ヶ月 |
日本にはニホンミツバチ・セイヨウミツバチの2種のミツバチが生息しており、いずれも群れの中で3種に分かれてそれぞれの役割をまっとうしています。
では、それぞれのミツバチの生態を詳しく見ていきましょう!
ミツバチの巣に1匹のみ存在する女王蜂。
女王蜂は産卵の役目を請け負ったハチで、1日1,000〜2,000もの卵を産み落とします。
産卵の機能は同じメスである働き蜂より発達していますが、その他の能力(エサ集めや子育て)は劣っているんです。
ミツバチの女王蜂は受精卵と未受精卵を産み分け、通常は受精卵のみを産卵します。
受精卵 | メスが誕生。 |
---|---|
未受精卵 | オスが誕生。繁殖期に多く産卵する。 |
ミツバチの繁殖期はおおよそ4月〜6月で、この時期のみ未受精卵が産卵されて雄蜂が生まれます。
女王蜂のエサとなるのは、働き蜂の分泌液で作られたローヤルゼリー。
1日に数多くの卵を産卵し、働き蜂の何十倍も長く生きる女王蜂にとって、ローヤルゼリーは大切な栄養源なんです。
女王蜂が寿命を迎える頃には新しい女王蜂が誕生します。
新しい女王蜂は、誕生すると巣の外へ飛び立ち、待ち構えていた雄蜂と交尾。
交尾から5日ほど経つと、新しい女王蜂による産卵が始まります。
数多く産み落とされる卵のうち女王蜂になれるのは、ミツバチの巣の中で「王台」と呼ばれる特別な部屋に生みつけられた卵のみです。(多くても10部屋ほど)
王台に生みつけられた卵は、孵化して幼虫になると働き蜂からローヤルゼリーを与えられます。
最初にさなぎから羽化した女王蜂は、他の女王蜂の部屋を攻撃。
生き残った女王蜂だけが本当の女王蜂となり、その後もローヤルゼリーを与えられて生活するんです。
働き蜂は、生殖活動以外のすべての仕事をおこなうハチです。
子育て、門番、エサ集め、掃除、女王蜂のお世話…などなど担当の働き蜂が生まれてからの日数で決まっています。
羽化〜3日目まで | 巣の掃除 |
---|---|
4日目〜15日目 | 子育て |
15日目〜20日目 | 巣作り、門番 |
20日目〜 | 蜜・花粉採集 |
働き蜂のエサとなるのは、集めてきた花の蜜や花粉。
一度のエサ集めで、自身の体重のおよそ半分である40mgもの蜜を運ぶんです。
働き蜂はひっきりなしに働くため寿命が短く、およそ1ヶ月〜3ヶ月ほどで寿命を迎えます。
ただ越冬期(12月〜3月頃)の寿命はおよそ半年ほどです。
というのも、越冬期は群全体で身を寄せ合い、巣に蓄えてある蜜を食べてじっと春を待つためなんですね。
雄蜂は、女王蜂との交尾のためだけに生まれてくるハチです。
4月〜6月の交尾期に多く誕生し、外出して女王蜂が飛んでくるのを待ちます。
ミツバチの雄蜂は、女王蜂と交尾するとそのまま命を落とします。
雄蜂は自身の役割である「交尾」をまっとうすると、亡くなってしまうんです…。
雄蜂のエサは働き蜂が採集してきた花粉や蜜ですが、交尾に出かけずに巣の中でただ居候している雄蜂にはエサが与えられません。
最初に紹介したように、ミツバチは社会性の強いハチ。
群れの中で何もしない雄蜂は、追い出されてしまうんです。まさに「働かざる者食うべからず」なんですね…!
ミツバチの視覚は人間とやや異なります。
モノの形や動きは認識できるものの、赤い色は色として認識できないようです。
しかしその分、人間には見えない「紫外線」を認識できるのだとか。
視力自体は人間と比較して劣りますが、ミツバチの学習能力は高く、巣の場所やエサの場所、花が咲く時間などを記憶してエサの採集に役立てています。
さて、ここまでは群れの中での役割ごとにミツバチの生態を紹介してきました。
なかなか奥が深く、おもしろいですよね…!
このあとはミツバチの行動に着目して生態を見ていきます。
「ミツバチの生態」と聞くと、なんだか可愛らしくて大人しそうなイメージをもつ方が多いかもしれませんね。
ですが、ミツバチも毒針をもったハチです。
身を守るためにも、攻撃行動に関する生態・習性を知っておきましょう!
ミツバチはおとなしい性格で、基本的に自ら攻撃してくることはありません。
ミツバチは社会性の強いハチで、巣を存続させるために命がけで働きます。
そのため巣に対して危害が加わると判断した際は、体当たりで攻撃するんです。
とくに付近で農薬の散布があった場合や女王蜂が亡くなった場合は、興奮して攻撃しやすくなっています。
さらにミツバチは、攻撃するといくつかの興奮物質を辺りに拡散。
それを嗅ぎつけた仲間のミツバチが一斉に攻撃してくることがあるため、巣を見つけたら不用意に近づかないようにしましょう。
もしお家に巣が作られてしまったら、みんなのハチ駆除屋さんへご相談くださいね。
刺されるほか、はちみつによる建物への被害が発生するケースもあります。
「ハチの一刺し」という言葉をご存知でしょうか?
これはミツバチの「一度針を刺したら死んでしまう」といった生態を模した言葉です。
ミツバチの針には「かえし」がついていて、一度刺すと皮膚からなかなか抜けません。
針とミツバチの体を結ぶ筋肉は弱く、針を刺すと内臓ごとお腹からちぎれてしまいます。
そのため、ミツバチは一度攻撃すると死んでしまうんです。まさに命がけの攻撃ですね。
ミツバチの針は、体から離れたあともピクピクと動いて相手の体内に毒液を注入。
ミツバチは命を落としたとしても、相手への攻撃を完遂させるんです。
ミツバチの攻撃手段は針だけではありません。
秋ごろに巣を襲ってくるスズメバチに対しては、群れになって囲い込み、熱を発生させて蒸し殺すんです。
これは「熱殺蜂球」(ねっさつほうきゅう)と呼ばれるもので、羽を震わせることで熱を発生させています。
蜂球内部の温度は、なんと46℃にも到達。
形成される蜂球の大きさは,スズメバチの体長に依存し,体長が大きいオオスズメバチで最大であったが,最高温度の平均値は,スズメバチの種にかかわらずほぼ46℃で一定であった
体格や毒の強さでは劣るスズメバチに対しては、このように大勢で対抗し、「熱」を利用して攻撃するんです。
ミツバチの生態としては、働き蜂たちが作り上げる「巣」についても見逃せないポイントです。
ミツバチの巣は、おもに屋根裏や床下などの閉鎖空間に作られます。
板状の巣が下にだらんと垂れ下がり、大きさは最大で1mにもなるんです。
また、一つの巣にいるミツバチの数は、もっとも多い時でなんと約5万〜6万匹前後。
たくさんのミツバチとはちみつを抱える巣は、どのようにして作られるのでしょうか?
ミツバチの巣は、たくさんの正六角形の巣穴で構成されています。
この構造はハニカム構造と呼ばれ、衝撃が加わっても力が分散するためかなり頑丈。
加えて、三角形や四角形の巣穴よりも多くの蜜をため込んでおけます。
ちなみにハニカム構造は、マットレスや航空機などさまざまな製品にも応用されていますよ。
ミツバチがなぜここまで精巧な正六角形の巣穴を作れるのかは、いまだに明らかになっていないようです。
では、このように頑丈で貯蓄力のあるミツバチの巣はどんな材料で作られているのでしょうか。
ミツバチの巣の材料は、働き蜂が分泌する「蜜ろう」という成分です。
働き蜂はお腹にある8つの分泌腺から白い蜜ろうを分泌し、これを口で噛み砕いて唾液と混ぜ、巣を作ります。
この巣作りにはかなりの負荷がかかるため、働き蜂ははちみつをたくさん摂取し、丸1日巣の天井にぶら下がってじっとする時間が必要です。
1日経って蜜ろうを分泌する準備が整ったところで、巣作りを開始します。
スズメバチやアシナガバチは木くずなどに唾液を混ぜて巣を作りますが、ミツバチは自分の体の分泌液でまかなっているんですね。
ちなみに蜜ろうの色は働き蜂が摂取している花粉の色素によって異なり、オレンジや黄色っぽいものなどさまざまです。
出来上がった巣は白色をしていますが、徐々にはちみつが溜まってくると黄色っぽくなってきます。
ミツバチの巣にいる女王蜂は1匹のみで、ひとつの巣に複数の女王蜂は存在できません。
そのため新しい女王蜂が生まれると、古い女王蜂は働き蜂・雄蜂を引き連れて巣を離れます。
これは分蜂(ぶんぽう)と呼ばれ、ミツバチの特徴的な行動です。
もしミツバチの大群が大移動していた場合は、この分蜂であるケースが多いでしょう。
地域によって異なりますが、分蜂は3月下旬〜5月上旬頃の晴れた日の日中に発生します。
分蜂中のミツバチの攻撃力はかなり低く、群れの中に手を突っ込んでも攻撃されないほどです。
実際の分蜂の様子はこちら。養蜂家の方が撮影されています。
詳しく記録されているので、気になる方はご覧くださいね。
巣を離れるのは約半数のミツバチたちで、たくさんのはちみつを胃袋に蓄えて飛び立ちます。
飛び立った先で巣作りの場所として適切なポイントを見つけると、働き蜂が分泌する蜜ろうでふたたび巣が作られるんです。
ちなみに新しい女王蜂が生まれるタイミングは、古い女王蜂の寿命が近づいたり、1つの巣に群れがおさまり切らなくなったりした時。
ミツバチは巣を存続させるために、群れの中の役割分担やルールを守りながら働いているんですね。
私たち人間が生活する上で、ミツバチにはさまざまな場面で助けられています。
ミツバチの受粉によって実をつける野菜・果物は数多くあります。
トマト、ブロッコリー、ナス、りんご、スイカ、イチゴ、メロン…などなど人間の食料はミツバチに支えられていると言っても過言ではありません。
さらにミツバチが生成するはちみつ・ローヤルゼリーは健康食品としても重宝されますね。
また、ミツバチの巣の材料になっている「蜜ろう」は、化粧品やクレヨンなどにも使用されています。
欧米でははちみつを巣ごとを食べる習慣もあるようです。
このように私たちの生活を支えているミツバチですが、農薬の使用などで減少傾向にあるのだとか。
ミツバチは、こちらから刺激しない限りは滅多に攻撃してきません。もし見かけても、実害がない限りはそっとしておきましょう。
では、最後にミツバチの生態に関するギモンにお答えしていきます。
ミツバチはいいエサ場を見つけると、「ダンス」をして仲間へエサの位置を伝えます。
「尻振りダンス」「8の字ダンス」とも呼ばれ、エサ場への距離と方向によって動きが変わるのだとか。
精巧な巣作りといい、エサ集めの方法といい、ミツバチはとても頭のいいハチですよね。
また、ミツバチがエサ集めのために行動するのは半径2km〜3kmほどの範囲です。
帰巣本能があるため、エサ集めに出かけていても自分たちの巣に戻って来れます。
養蜂場など複数の巣箱が立ち並ぶような場所でも、ミツバチは自分の巣にしっかり戻ってくることが確認されているようです。
ミツバチが私たち人間に与える被害は、大きく2つに分けられます。
ミツバチは毒をもつハチですので、刺されることで体質によっては健康被害が出ることも。
また、ミツバチは民家の屋根裏や床下に巣を作ります。
巣にはたくさんのはちみつが蓄えられているため、建物の木材にはちみつが染み出す・腐食が進むといった被害が発生するケースがあるんです。
実際に海外では、屋根裏のミツバチの巣からはちみつが滴ってきたなんて被害も出ているようですね。(参考:「壁にはちみつがしたたり落ちる、屋根裏にハチの巣 米」CNNニュース)
たくさんの恩恵をもたらすミツバチですが、実害が出てしまうようであれば対策が必要です。
もし駆除すべきかどうか悩んでしまう場合は、こちらの記事もご覧くださいね。
▶︎ミツバチは駆除するべき?被害と益虫の両面を知って適切な対処を
最後までお読みいただきありがとうございます!
ミツバチの生態について、疑問は解決されたでしょうか?
この記事ではミツバチの生態について以下の3つを解説しました。
ミツバチは基本的にはおとなしいですが、巣が危険に晒されると捨て身で巣を守ります。
見かけても刺激しないこと・巣に近づかないことにご注意くださいね。
「巣が作られてしまった」「たくさんミツバチがいて外に出られない…」そのような場合は、私たちみんなのハチ駆除屋さんへお気軽にご相談ください。
プロの作業員がすぐに駆けつけ、安全に対処いたします。
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ここまでは、みんなのハチ駆除屋さんの日向がお届けしました。
あなたの疑問が解消され、安全にお過ごしいただけることを願っております!
この記事を監修したハチ退治の専門家
日向 準(ひむかい じゅん)
ミツバチは不思議な生態ですが、私たち人間と同じような「組織」を作って働くなど身近に感じられる面も多いものです。
ただ、もちろんこちらから刺激すると攻撃されてしまいます。不用意に近づかないこと、巣ができていたら対処することを覚えておいてくださいね。
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